リアルタイムと打ち込みの狭間で戸惑う

DAW耳コピする時にどのように手を動かすとやりやすいのでしょうか?

 

一番効率的なのは、元曲と同じように鍵盤を叩いてそれをMIDIに記録する方法ですが、演奏技術がない人からすると「それを言っちゃおしめ~よ」なんですよね。

 

逆に効率が悪いのは、鍵盤を使わずにMIDIデータ編集画面のみでマウスをカチカチやる方法かというとそうではありません。

私の少ない経験から、一番効率が悪いのは中途半端に鍵盤を叩き、マウスをカチカチやる方法だと思います。つまり、 音やタイミングを間違えて鍵盤を叩いたMIDIデータをマウスで修正する方法です。

 

この方法の何が効率を下げているのかというと、どこを間違えたのか探す手間が一番です。特に音のタイミング(出だしと長さ)を修正するのに時間がかかるような気がします。

なので、極力「音を探すのは鍵盤、記録はマウスで行う」方法をお勧めします。ただし、リズムが分かりにくいメロディーについては部分的に鍵盤を叩いて記録し、じっくりとマウスでリズムが合うように修正すると良いと思います。

 

ちなみに、始めの2つの方法で必要とされるスキルは大まかに下の通りとなります。

  • 鍵盤を叩ける→聞き取れる耳+音と鍵盤を一致させる能力+演奏能力
  • マウスのみ→聞き取れる耳+音と音名(鍵盤)を一致させる能力

聞き取れる耳はまあ、根性で鍛えるとして、鳴っている音と鍵盤なり音名なりと一致させる能力が厄介な曲者です。

聴音の練習を重ねれば、なんとなく「この音はこの鍵盤かな~」とわかるようになりますが、前回の聴音問題を40問やった自分はまだ確率半分以下といったところです。

この能力を鍛えるにはソルフェージュの「譜面を読みながら歌う」練習が必要なのかなぁと思います(譜面に音符で「ドレミ」と書いてあったら「ドレミ」と歌う練習)

ただ、この練習は恥ずかしいのと近所(家庭内)迷惑なので私はやっていません(笑)

 

耳コピの実例

そんなヘタレな私ですが、どのように耳コピを進めているか紹介したいと思います。

まずは、元曲の例として「あんたがたどこさ」の最初のフレーズを挙げます。

 

で、最初に何をやるかというと、オーディオデータの最初の音をリピート再生しつつ、DAWの鍵盤を押して何の音かを探ります。

「ラでもない、ドでもない…ん、シか!」と最初の音がわかりました。

 

次は「あんたがた~」の「た」の音です。シよりは高い音ですが、そんなにシよりも遠くなさそうです。またリピート再生して、適当に「ファ」から探っていきます。

「ファよりも低いか? ミより低い、レか!」と確定しました。

ここで「シシシレ」が分かったので、MIDIに記録します。

 

「あんたがたどこさ~」の「どこさ」は近い音どうしっぽいので「ミレミ」と見当をつけます…当たりです!そそくさとMIDIに記録します。

 

次はちょっと難関です。またしつこくリピートしつつ音を探ります。「ファ#」でした。次は「ファ#」よりも低い…ミかな…いや、レだ。で、次は近い音に上がるからミだな。チャッチャとMIDIに記録します。

 

とまあ、こんな感じで進めています。

大切なのは最初の音を確定させる事で、後は次の音が前の音より高いか低いかを考えて見当をつけていく事の繰り返しです。慣れてくると見当の精度が上がっていくので、探る時間が減っていきます。

 

使い回しに気を配る

耳コピをするのに「調」を知っていると、音探しに迷う率が低くなっていきます。

ですがこのブログではあえて「調」の話はしません。

その代わりに、「1曲で使われる音は全部がバラバラではなく、結構使い回しが多い」と覚えてください。

 

実は、今回の例で挙げた「あんたがたどこさ」は1曲通して「シ・レ・ミ・ファ#」の4音しか使われていません。

という事は例でコピーしたフレーズの記録が終わった時、「使い回しがあるかも」と心構えていれば、残りの部分は短時間で完成します。

 

嘘だと思う方はためしに、「シ・レ・ミ・ファ#」の4つしか使わないと念頭に置いて元曲なしで上のフレーズの後をコピーしてみて下さい。

手こずる箇所はあると思いますが、思ったより簡単にコピーできるのではないでしょうか。

 

それでは、また。