お手軽作曲法3
最近、「10~20年後には人間の仕事の半分が機械に取って代わる」なんて記事が
あちこちで見受けられますが、音楽に関して言えば、半自動化にはなるけれども、
完全な自動化にはならないんじゃないかなぁ、と思います。
それは技術的な話もあるけれども、昨今の海外におけるアナログレコードブーム、
わざとヨれたリズムの採用、アナログシンセの発売ラッシュなど、アンチ自動化
ともいえるような流れが来ているからです。
「機械化されてたまるか、ちくしょー!」ってなもんです。
音楽はこれからも自動化の勢力とそれに対抗する勢力のせめぎあいが続くと
予想されますが、その拮抗によって洗練された新しいジャンルが生まれたら
面白いなぁと思います。
あとは自動化にうんざりした人が癒しを求める音楽とかね。
まぁ、趣味でやってる私には全く関係ないですけどね。
という訳で、素人としては自動化の恩恵を浴びまくりたいと思います。
サイコロでフレーズを決める
キーボードをピラピラ弾いてもいいフレーズが出てこない!
そんな時はサイコロに頼りましょう(笑)
前回の記事で音が出るリズムを16パターン紹介しました。
そんでもって、音はドから上のドまで12個あります。
スケールだと音の数は8です。
で、世の中には16面、12面、8面のサイコロがあります。
・・・いける!
という訳でサイコロを買ってみました。
(左から16面、12面、8面、4面)
4面のサイコロはオクターブを決めるのに使います(出目に+1)
早速リズムパターンを決めるため、前回の一覧に番号を振ります。
16番目は休んでもいいし、前の音を伸ばしてもいいルールとしました。
で、サイコロを4分の4拍子で2小節分振ると次のようになりました。
4、5、14、16、2、4、4、7
次に調を決めます。12面のサイコロを振って…4と出たのでD#メジャーです。
…なんか4が良く出るな
最後はリズムの各音の音程ですが、8面と4面を一緒に振ります。
8面は1から順に D#、F、G、G#、A#、C、D、上のD#
4面は1から順に C2~B2、C3~B3、C4~B4、C5~B5です。
ここで問題発生。4面は出目の偏りがひどく、上手くバラけません(泣)
なので、オクターブは自分で判断する事にしました。
そんなこんなで出来たフレーズがこちら。
これだけじゃつまらないので、適当にドラム、ベース、パッドを追加してみました。
まぁ、なんとか聞けるかんじですかね。
さらに自動化してみる
ここで終わってもいいんですが、せっかくiPadという文明の利器があるので、
活用してみましょう。
今回使うのはEgoistというサンプラー(?)です。
これはオーディオサンプルを取り込み、それを16個にスライスしたものを並べて
再生するアプリです。
ただ再生するのではなく、再生するスライスの順番を任意に設定できますし、
ランダムに再生する事もできます。
サンプル再生画面
この画面の右にあるサイコロボタンがランダムボタンです。
さらにEgoistは色々なエフェクトを16分音符単位でかけられ、
おまけにドラムとベースのフレーズも作れます。
エフェクト画面
ドラムとベースの設定画面
画面を見て気づかれたと思いますが、エフェクトにもドラム・ベースにも
サイコロボタンが付いています。
つまり、自分で考えなくても気に入ったフレーズができるまで、
サイコロボタンを連打すればいいんです!なんてお手軽なんでしょう!
・・・てな感じで最初に作ったフレーズを使って2パターン作って並べたのがこちら。
もはや原形を留めてない(笑)
最初にエラそうな事書きましたが、素人としてはこうやって自動で
アレコレしてくれるのは非常にありがたいし、楽しいです。自動化万歳!